小说互译三棵白菜节选
三棵白菜(节选)
3株の白菜(抜粋)
终于到了集上。母亲将篓子放在七姥爷的旁边,就让我去上学。我也想走,但看到一个老太太朝着我们的白菜走了过来。她用细而沙哑的嗓音问了白菜的价钱,摇摇头,看样子是嫌贵。
とうとう市場にやって来た。母はかごを七番目の叔父のそばに置くと、私を学校に行かせた。私も行こうとしたが、おばあさんが一人われわれの白菜の方にやって来るのを見つけた。彼女はか細いしわがれた声で白菜の値段を聞いて、首をふった。どうやら高いと思ったらしい。
但她没有走,而是蹲下,揭开那张破羊皮,翻动着我们的三棵白菜。她把那棵最小的白菜上那半截欲断未断的根拽了下来,然后又用枯柴一样的手指,逐棵地戳着我们的白菜,撇着嘴说我们的白菜卷得不紧。
しかし彼女は去らず、かがんでそのぼろぼろの羊の皮の敷物を広げ、われわれの3株の白菜をひっくり返した。彼女は一番小さな白菜の半ば切れかかった根をひっぱり、その後枯れ枝のような指で、われわれの白菜を次々とつついで、口をひん曲げて、われわれの白菜は巻きが甘いと言った。
母亲用忧伤的声音说:“大婶子啊,这样的白菜你还嫌卷得不紧,那你就到市上,看看哪里还能找到卷得更紧的?”
母は悲しそうな声で「おばあさん、こんな白菜を巻きが甘いと言うけど、市場のどこにしっかり巻いた白菜があるって言うの」と言った。
我对这个老太太充满了厌恶感,你拽断了我们的白菜根也就罢了,可你不该昧着良心说我们的白菜卷得不紧。我忍不住冒出了一句话:“再紧就成石头蛋子了!”老太太惊讶地看着我。母亲转回头批评我:“小小孩儿,说话没大没小的!”
私はそのおばあさんに対する嫌悪感でいっぱいになった。われわれの白菜の根を切ってしまうのは許すとしても、良心のかけらもなく白菜の巻きが甘いと言うとは。私は耐えきれずに「これより硬かったら石ころだよ」と言ってしまった。おばあさんは驚いたように私を見た。母はこちらを向いて私をしかった。「子どもが、何ていう口を利くの!」
老太太撕扯着那棵最小的白菜上那层已干枯的菜帮子。我十分恼火,便刺她:“别撕了,你撕了让我们怎么卖?!”“你这个小孩子,说话怎么就像吃了枪药一样呢?”老太太嘟囔着,但撕扯菜帮子的手却并不停止。
おばあさんはその最も小さい白菜のしおれた葉をはぎ始めた。私はとても腹を立て、彼女に、「やめてよ、それをはいじゃったら、あとどうやって売ればいいの!」と言った。「この子はどうしてこうつっかかるんだね」とおばさんはぶつぶつ言いながら、葉をはぐ手を止めなかった。
她终于还是将那层干菜帮子全部撕光,露出了鲜嫩、洁白的菜帮。这样的白菜包成饺子,味道该有多么鲜美啊!老太太抱着白菜站起来,让母亲给她过秤。终于核准了重量,老太太说:“俺可是不会算账。”
彼女はとうとうその白菜のしおれた葉を全部はいで、真っ白なみずみずしい葉を露出させてしまった。このような白菜で餃子をつくったら、どんなに美味しいことだろう。おばあさんは白菜を抱えて立ち上がり、母に量るようにと渡した。とうとう重さを量り終えると、おばあさんは、「でも私は計算ができないよ」と言った。
母亲因偏头痛,算了也没算清,对我说:“社斗,你算。”我找了根草棒,用刚学的乘法,在地上算着。我报了一个数字。母亲跟着报出。
母は片頭痛のため、計算しようとしてもうまくできず、私に、「社闘、計算しなさい」と言った。私は草の棒を探してきて、学んだばかりの掛け算を使って地面で計算した。数字を告げると、母はそれをそのまま告げた。
“没算错吧?”老太太用不信任的目光盯着我说。“你自己算就是了。”我说。
「間違いないだろうね」おばあさんは疑うような目つきで私を睨んで言った。「自分で計算してみたら」私は言った。
“这孩子,说话真是暴躁。”老太太低声嘟囔着,从腰里摸出一个肮脏的手绢,层层揭开,露出一沓纸票,蘸了些唾沫,一张张地数着。她终于将数好的钱交到母亲的手里。
「この子は、どうしてこんな乱暴な口を利くのかね」おばあさんは低い声でつぶやきながら、腰から汚いハンカチを取り出し、それをめくっていくと、とうとう札束が現れ、それにつばをつけながら一枚一枚数え、ようやく数え上げたお金を母の手に渡した。
我放了学回家,一进屋就看到母亲正坐在灶前发呆。三棵白菜都躺在篓子里,那棵最小的因剥去了干帮子,已经受了严重的冻伤。我的心猛地一沉,知道最坏的事情已经发生了。
私が学校を終えて家に戻り、中に入るなり、母がかまどの前でぼんやりとしているのを見た。3株の白菜はすべてかごの中に転がっていて、あの一番小さなやつは、しおれた葉を剥がれてしまったためにひどく凍り付いてしまっていた。私の心は急に重くなり、最悪の事態が起こったことを悟った。
母亲抬起头,眼睛红红地看着我,许久,用一种让我终生难忘的声音说:“孩子,你怎么能这样呢?你怎么能多算人家一毛钱呢?”
母は頭をあげて、目を赤くして私を見て、しばらくして、私が一生忘れられない声で言った。「お前はどうしてそんなことをしたんだい、一毛多く計算するなんて」
“娘!”我哭着说,“我……”“你今天让娘丢了脸……”母亲说着,两滴泪挂在了腮上。
「母さん」私は泣いて言った。「僕は……」「お前は今日、母さんのメンツを丸つぶれにしたんだよ」と母は言いながら、2粒の涙をほおに流した。
这是我看到坚强的母亲 次流泪。至今想起,心中依然沉痛。
これは私が見た、強い母の初めての涙だった。今思い出しても、依然として心が痛む。
翻訳にあたって
白菜の助数詞は、株?玉?個などが使われ、どれが一般的とはなかなか言えないところがあるが、「株」を使った場合、「根っこつきの全体」というイメージがあり、売り買いされるきれいな商品のイメージとは少し異なる。しかし、この場合には、文中に根っこの表現が出て来るし、中国語との対応からも「株」を採用した。ちなみに「玉」を使うものの代表はキャベツやレタスで、この数詞を使うものには、「丸い」イメージが強い。
翻译提示
在日语中,表示白菜的量词有「株」「玉」「個」等,但很难说清哪一个最常用,使用「株」的时候,主要表示“带根的整棵白菜”,和市场上买卖的那种外观整齐漂亮的白菜略有不同。然而,此文中已经提到白菜有“根”,并且考虑到和汉语的“棵”相对应,便译作了“株”。另外,使用“玉”做量词的对象大多呈圆形,代表蔬菜有圆白菜和莴苣等。
翻译:福井百合子
朗读:光部爱
图片来自网络
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